Instagramで“保存される”商品写真の工夫3選|EC売上につながる投稿術
Instagramで商品を販売促進するなら「保存」される投稿を作ることが成功への近道です。保存数が多い投稿はInstagramのシステムが「価値の高いコンテンツ」として判断し、より多くの人に見てもらえるようになります。その結果、商品の認知度が上がり、売上アップにつながります。
この記事では商品写真を保存してもらうための3つのコツを、具体例を交えながら分かりやすく解説します。
なぜ「保存」が重要なのか
Instagramの「保存」機能は「いいね」よりも価値の高い反応です。なぜなら、保存するということは「後でもう一度見たい」「役に立つから取っておきたい」という強い興味を示しているからです。
Instagramのシステムは保存される投稿を「ユーザーにとって価値がある」と判断します。その結果、発見タブに表示されやすくなったり、検索結果の上位に出てきたりします。これまでフォローしていなかった人にも投稿が届くようになり、新しいお客さんとの出会いが生まれます。
保存数の多い投稿は通常の投稿と比べて多くの人に見てもらえることとなり、無料で広告効果を得るようなものなのです。
コツ1:ユーザーのニーズに応える情報を届ける
お客さんが投稿を保存する理由は明確です。「後で見返したときに役立ちそう」だからです。商品の宣伝だけでなく、お客さんの生活が豊かになる情報を一緒に伝えることが大切です。
使い方のアイデアを具体的に紹介する
商品の基本的な使い方だけでなく、「こんな使い方もあるんだ」と驚くような活用法を紹介しましょう。例えばの例ですがコーヒーカップを売っているなら、コーヒーを飲む以外にも「デスクの小物入れとして使える」「観葉植物の鉢カバーにもなる」といった提案をします。
お客さんは「一つで何役もこなせるなら買ってみようかな」と思うようになり、その情報を忘れないよう投稿を保存してくれます。
季節や場面に合わせた提案をする
商品を使う場面を具体的にイメージできる提案も効果的です。洋服なら「オフィスでも週末でも使えるコーディネート」、キッチン用品なら「忙しい平日の時短レシピ」「休日のおもてなし料理」など、お客さんの生活に寄り添った内容を心がけます。
お客さんが「今の自分に必要な情報だ」と感じれば、保存してもらえる確率が高まると言えるでしょう。
専門知識を分かりやすく伝える
業界の専門家だからこそ知っている情報を一般の人にも分かりやすく伝えることで差別化できます。化粧品なら「肌タイプ別の選び方」、食品なら「栄養価を最大限に活かす食べ方」など、お客さんが知らなかった知識を提供します。
ただし、専門用語は使わず、誰でも理解できるような言葉で説明することが重要です。

2. 視覚的に魅力的な写真を撮影する
Instagramは写真が主役のアプリです。どんなに良い情報を書いても、写真が魅力的でなければスクロールで飛ばされてしまいます。プロのカメラマンでなくてもちょっとしたコツで見栄えの良い写真が撮れます。
明るさが全てを左右する
写真の印象を最も大きく左右するのは明るさです。暗い写真は商品が魅力的に見えないだけでなく、なんとなく気分も下がってしまいます。自然光を上手に使って、明るく清潔感のある写真を撮りましょう。
窓際で撮影するのがおすすめですが、直射日光は避けて柔らかい光が当たる場所を選びます。曇りの日の方が実は均一で美しい光が得られることも多いです。
背景をシンプルにして商品を引き立てる
ごちゃごちゃした背景は商品の魅力を半減させます。白い壁や無地の布を背景にするだけで商品がぐっと引き立ちます。背景に使うものは商品の色と対照的な色を選ぶとより効果的です。
また商品以外の物が写り込まないよう注意しましょう。生活感のある物が写っていると、商品の高級感が損なわれる場合があります。
角度と構図で商品の良さを伝える
同じ商品でも撮る角度や構図によって印象は大きく変わります。商品の最も魅力的な部分が分かる角度を見つけて撮影しましょう。例えば、バッグなら「収納力が分かる開いた状態」と「持ったときのシルエット」の両方を撮影します。
三分割法という構図のルールを使うと、安定感のある美しい写真になります。画面を縦横それぞれ3等分に分割し、その線が交わる点に商品の重要な部分を配置する方法です。参考:高級感を演出する撮影:3つのポイント【ライティング、背景、構図】
ブランドらしさを色で表現する
投稿の色合いを統一することでブランドの世界観を表現できます。温かみのあるベージュ系なら親しみやすい印象、クールなブルー系なら洗練された印象を与えます。
フィルターを使う場合は毎回同じものを使って一貫性を保ちましょう。お客さんがあなたの投稿を見ただけで「このブランドの投稿だ」と分かるようになれば、ブランドの認知度が大幅に向上します。

3. 保存を促すキャプションやハッシュタグを活用する
写真で興味を引いた後は文章でお客さんの心を掴みます。「保存してください」と直接お願いするよりも、自然に保存したくなるような文章を書く方が効果的です。
物語を交えて商品を紹介する
商品のスペックを並べるだけでなく、商品にまつわるエピソードや開発秘話を交えるとお客さんの記憶に残りやすくなります。例えば「この商品を作るきっかけとなった出来事」や「開発中に起きた意外なエピソード」などです。
人は物語に感情移入する生き物です。商品への愛着が湧けばその情報を保存して大切にしてくれます。
お客さんの気持ちに寄り添う
商品を使う人の気持ちや状況を具体的に想像して文章を書きます。「忙しい朝でも簡単に使える」「子育て中のママにも優しい設計」など、ターゲットとなるお客さんが「分かる分かる」と共感できる内容を心がけます。
共感してもらえれば、お客さんは「この商品は自分のために作られた」と感じ、投稿を保存してくれます。
さりげなく保存を促す
「後で試してみたい方は投稿を保存しておくと便利です」「詳しい使い方は保存して後でゆっくりご覧ください」など、保存することのメリットを伝えながら、自然な流れで保存を促します。
強引にお願いするのではなく、お客さんにとって保存することが得になることを説明するのがポイントです。
ハッシュタグで届けたい人に届ける
ハッシュタグやブランドタグはあなたの投稿を見つけてもらうための道しるべです。商品名やブランド名だけでなく、お客さんが検索しそうなキーワードを含めます。
ただし関係のないハッシュタグを大量につけるのは逆効果です。本当に関連性の高いハッシュタグを5〜10個程度選んで使いましょう。

効果測定
Instagram投稿の効果を高めるには投稿しっぱなしではなく、結果を分析して改善することが大切です。Instagramのビジネスアカウントにすると詳しい分析データが見られるようになります。
保存数をチェックする習慣をつける
投稿から数日経ったら保存数をチェックしましょう。保存数が多い投稿と少ない投稿を比較して、何が違うのかを分析します。写真の違いなのか、文章の違いなのか、投稿する時間の違いなのかを調べることで次回以降の投稿を改善できます。
保存率(保存数÷リーチ数)を計算すると投稿の質を客観的に評価できます。一般的に保存率が1%を超えれば良い投稿と言われていますが、私の運営するインスタグラムでは保存率3%を目標にしています。投稿するジャンルによっても保存率は大きく異なるので他社の事例などもこまめにチェックして目標とするべき数値を設定しましょう。

投稿する時間を工夫する
お客さんがInstagramを見る時間を把握してその時間に投稿するようにします。一般的には平日の昼休み(12時〜13時)や夜(20時〜22時)、休日の午後(14時〜16時)がよく見られる時間帯です。
ただしターゲットとするお客さんによって最適な時間は変わります。データを見ながら自分のフォロワーが最もアクティブな時間を見つけましょう。
他の投稿との関連性を見る
保存数だけでなく「いいね」や「コメント」「シェア」などのトータルのエンゲージメントを含めて分析することで投稿の総合的な価値が分かります。保存数は少なくても購買につながりやすい投稿もあれば、保存数は多いけれど売上には直結しない投稿もあります。
最終的な目標である売上や問い合わせ数も含めて効果を測定し、本当に価値のある投稿を見極めることが重要です。
まとめ
Instagramで商品写真を保存してもらうためには、お客さんの立場に立って考えることが最も重要です。単に商品を売りたいという気持ちではなく、「お客さんの生活をより良くしたい」という想いが伝わる投稿を心がけましょう。
役に立つ情報を魅力的な写真と効果的なキャプションで伝え継続的に改善していけば、必ず保存される投稿が作れるようになります。そして保存される投稿が増えれば、Instagramを通じた売上も自然と向上していくはずです。
一度に全てを完璧にしようとせず一つずつ改善していくことです。今日から実践できることから始めてお客さんに愛される投稿作りにチャレンジしてみてください。

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名古屋の飲食業界で商品開発や販促に15年携わる。現在はスイーツECを展開しつつ、飲食・EC向けに撮影を通じたビジュアルマーケティングを支援。
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